一度閉鎖したブログなのですが。。。アメフトの面白さに観戦記を記すことにしました。その日のノリで応援チームを決め、チアリーダーをデレデレ眺めながら一生懸命応援する変なオヤジのブログです。


by quesaisje00

完全な擬態をする生物は適応度を下げる?

 擬態といっても,ここでは毒虫などに似ることによる擬態を指す.

 自分のかねてからの疑問は,環境に溶け込む忍者タイプの擬態にくらべ,毒虫などに似るタイプの虎の威を借るキツネタイプの擬態はなぜあまり似ていないのかということだった.どの生物も擬態というにはあまりに微妙な似方で,感動しているほど似ているものは少ないように思われる.

 Robson(1990)の主張を拡大解釈すると,これに対し,完璧な擬態はその効果(この場合毒による警告)を減じるため,毒をもつ種に完璧に似ないが,ある程度の類似を持つ種の方が適応的である可能性を示唆している.Robson(1990)では協力行動の発生のため,ある遺伝子をもつ生物が他の生物に協力シグナルを出し,その遺伝子をもつ生物のなかだけで協力し合う可能性を論じている(詳細はまだ未確認).

 そのとき,このシグナルを利用し,相手からの協力を得るが自分は協力しないmimicの発生が容易に予想できる.このとき,このmimic生物にとって重要なのは,本来の協力生物よりもこのシグナルが少しだけ似ていないことある.完璧なコピーを行うと,mimicがはこびりすぎ,このシグナルによる協力行動以外のやり方による協力行動に対するパレート優位性を失う可能性があるからだ.これは少し難しいかもしれないが,善人であることを証明するワッペンがあったとして,これが完璧に偽造された場合このワッペンの存在価値がなくなるため,偽造者にとって長期的な利益は,偽造ワッペンと本物ワッペンがコストをかけて調査すれば識別できる程度の偽造をすることであると考えて欲しい.

 自分のひらめきは,これは擬態などにも応用できるのではないかということだ.擬態種が完璧な擬態をした場合,もともとの毒を持っている種にくらべて彼らは毒を持つというコストをかけていないわけであるから一気にinvade(そのシステムへの侵入)していくだろう.しかし,これは,進化的に見るとこの毒の効果がなくなる目いっぱいまで擬態種がはこびってしまうということである.種のバランスのランダム性と周期性との関係により,本来の毒を持つ種が異常に数を減らして擬態種がほとんどを占めるという状態をとる可能性があり,その際その割合は,天敵にとって『こいつは毒がある』という認識よりも低い率かもしれない.
 このような場合,この2種はそもそも毒を持つことによるアピールで生き残っているため,捕食されやすく一気に壊滅的被害を受けるだろう.

 けっこういいアイデアだと思うのだが,こんど知り合いの生物学者にでもアイデアを話してみたい.もう常識だったりして.これを読んだ人で何かご存知の方,ぜひコメントください.
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by quesaisje00 | 2004-08-09 00:41 | 心理学