人気ブログランキング | 話題のタグを見る

一度閉鎖したブログなのですが。。。アメフトの面白さに観戦記を記すことにしました。その日のノリで応援チームを決め、チアリーダーをデレデレ眺めながら一生懸命応援する変なオヤジのブログです。


by quesaisje00

イランvs日本 戦評

 この試合を一言でいうなら,  右手に剣,左手に盾。

 イランは右サイドに偏重した強烈な攻めで,日本はそれにあわせて4バックを選ぶ。左サイドの中村も引いて,攻めは右サイドの中田に託す形になる。結果的にお互い,自陣から見て右サイドからガンガン攻め,左サイドではひたすら守る展開となった。そして,一度も満足に機能していない右サイドバック加地と,故障明けでまだふんばりながら走れないように見える中田がキーマンになった時点で日本の苦戦は見えていた。

 上記のような押し合いの展開で,日本の4バックは相手の右サイドをがっちり受け止めてイランの攻めを止める。しかし,日本の右サイドも明らかな連携不足で,中田独特の切れるパスが相手に感じてもらえない。中田は予想外に調子がよいようで,若い頃の自分勝手天才パスが何度も炸裂するのだが,残念ながら平塚ではないのでみんな中田のために走らずつながらない。フィジカル面ではまだふんばってキープしたり奪ったりはできないようで,及第点だが試合を決めるような動きはできなかった。この試合を通じて唯一自由に動けたのは右サイドの加地だったが,中田との連携不足でどう上がっていいか迷い攻め上がる時期を逸したシーンをよく見かけた。

 試合の詳細は簡単に述べるが,セットプレーからいいボールを入れられて先取点を入れられてしまう。つぶされて失点のきっかけを作ったのが加地だったのも皮肉だった。その後日本は攻めるものの,いつもの遅い攻め。約束事がない分中田などが基点になれない。玉田が引いてきてもらおうとするがボールの出先がそこしかないので,簡単に予測されてむしろ狙われてつぶされるシーンが目立つ。
 小野はいつものようにスペースをつぶすことに忙殺されて責めあがれず,中村は守備専門要因になっていて下手な守備ぶりばかりが目立つ。
 後半あたりから小野のミドルをきっかけに中村などが少しづつボールに絡み始め,また中田のボールも周りに理解され始める。そのままぐずぐずを個人で責めているうち,中田の適当なセンタリングを交代してきた柳沢がこぼれだまにして福西がゴール。しかし,イランにつきはなされて終了。

 日本は,低い4バックにして相手の得意サイドをつぶす作戦がずばり的中したものの,アウェーで相手を切り裂くにはあまりにも遅い攻めで点を取れなかった。まるで結成したばかりのチームのようだ。自分としては,マークの負担が少ない加地がキーマンになるだろうと思って見ていたが,数少ない攻めあがりも有効な攻めにつながったケースはなかった。完敗。
 今後のグループリーグ突破に早くも黄信号がともったが,これを機にチームの守備とビルドアップに約束事ができることを切に望む。

 *後日注:高原玉田の組み合わせではイランに合わないことはあまりにも明白だったので,前日の書き込みにも試合後の戦評にもなにも書いていなかったが,直接的な戦犯がFW陣にあるのは間違いない。ただし,それは日本チームのデフォルトであって,この後FWが大活躍することはジーコが更迭されないかぎりないだろう。FWにボールを託す確率的な攻め方をしないように指導していると聞くからだ。
by quesaisje00 | 2005-03-26 01:15 | サッカー